中小企業で生きていくシステムエンジニアが考えるライフハック・ITツール・投資、人生100年を生き抜く人生戦略、生産性向上をノリックが考える

中小企業で働くシステムエンジニアがライフハック、ツール、投資、人生100年を生き抜く人生戦略、生産性向上を語ります

億り人になると宣言した私の友人。まずはIDECOかNISAをやれと説得するも、IPO投資に手を出すが目論見書の見方が全くわかっていないので煽ったらふて腐れる

 私には腐れ縁の友人がいる。幼稚園から大学まで同じ学校。いや大学は彼が浪人して私は現役合格なので大学からは厳密には同級生ではない。私の時代は就職氷河期と言われ、いま政府がなんとかしようとしている世代なのだろうか。その友人は就職活動が思わしくなく、あえて留年して次の年の就活にかけた。しかし、なんの策略もなかったようでやっぱり就職できずフリーターへの道を歩みだす。策略多き者が勝ち、策略なきものは負ける。

 

(前々回)

ブラック企業をやめられない友人 - ノリックのIT生産性向上、ライフハック、プロマネのお仕事備忘録

(前回)

転職するか今の会社で頑張るか迷っていた友人。第三の道「俺は億り人になる!」と宣言する。果たして私は彼を説得できるのだろうか? - ノリックのIT生産性向上、ライフハック、プロマネのお仕事備忘録

 

NISAかIDECOをやるように説得するも聞き入れられず

 プレゼンテーション大会で疲れた帰りの新幹線の中で、転職したいのだがと相談してきて転職エントリーも出来ないチキンハートで株で億り人になると宣言するも株のことを全くわかっておらずとりあえずIDECOとNISAをするように説明していた友人から驚きのメールが送られてきた。

(友人)

インフォネットのIPOに申し込もうと思うんだけど、良いと思いますか?

 

 個別銘柄について良いか悪いか質問してくるところが素人感が丸出しである。しかし私は新人研修を通じてすぐに答えを教えると、その人が受け身姿勢の人間になってしまうということを理解していたので、なぜその銘柄に投資しようとしているのか彼の考えを聞いてみることにした。

(私)

なぜその銘柄が良いと思ったの?

 

 しばらくすると彼から返事がきた。彼なりに一生懸命考えたのだろう。わたしも目論見書を見てみるかと思っら驚愕した。

 

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友人からのメール

インフォネット社の業績

 私が目論見書を開くと直近の業績は以下のように示されていた。わずか78人の会社でこれだけの業績を残しているのは素晴らしいと思うのだが、どこをどう見ても友人が言う直近5期増収増益では無いことは一目瞭然だ。しかもよく見ると第14期については決算月の変更を行っている。14期の売上、利益が急増しているように見えるが、15ヶ月分であることに注意しなければならない。このわかりやすい棒グラフさえ読めないのであればますます彼を株式投資の世界に入れるべきではないと再認識させられた。

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インフォネット社の業績

 

キャッシュフローが良いのではと思います。

友人のメールによるとインフォネット社のキャッシュフローが良さそう

と推定の表現がされている。まず私の友人がキャッシュフローという言葉を使っていることを聞いたことが無い。そもそも5期連続増収増益と上のグラフを見て思ってしまう友人だから「キャッシュフロー」と言っておけば自分が相当勉強しているぞ!、なんか俺かっこいいぞ!ということをアピールしようとしている魂胆が見え透いて、逆に微笑ましくもある。そもそも目論見書にキャッシュフローも当然のように載っていることを彼は知らないのだろう。あとメール本文に目論見という営業をやっている彼らしい新単語を発明しているが、これが誤字なのか本気の間違いなのか?私は7割ぐらいの可能性で本気の間違いと思っている。

 彼をディスるのはこれくらいにしてキャッシュフローを目論見書から確認してみよう。

 

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インフォネット社のキャッシュフロー

 第15期のキャッシュフローは問題無い。しかし第16期売上が増加しているにもかかわらず営業活動によるキャッシュフローがマイナスになっている。私も同じシステム開発会社だからわかるが、プロジェクト進捗に合わせて工事進行基準で売上と利益を上げているのだろう。しかし、キャッシュフローがマイナスということは2018年3月期に仕掛中で納品出来ていない案件があり、顧客からは入金されていないということだ。会社としてもその点が気になったのか財務活動によるキャッシュフローで26,728千円現金を積みましている。 

この辺の事情も目論見書には書かれていた。

 

当社は顧客である企業あるいは官公庁等の会計年度の関係により、3月に納品が集中する傾向にあるため、通期の業績に占める第4四半期会計期間の比重が高くなっております。また、売上高の小さい四半期においては、総製造費用に占める固定費及び販売費及び一般管理費は、固定費として毎四半期比較的均等に発生するため、営業赤字となることがあります。
そのため、特定の四半期業績のみをもって通期業績見通しを判断することは困難であり、3月における納品に検収不合格により大幅な改修依頼が生じる等、不測の事態が生じた場合には当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、決算期の異なる顧客の積極的開拓等、季節変動性の緩和を図っていく方針ですが、今後につきましても、第4四半期会計期間の偏重傾向は続くことが考えられます。

 

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、支出した資金は65,751千円となりました。これは主に、税引前当期純利益163,049千円、減
価償却費10,388千円により資金が増加した一方、役員退職慰労引当金の減少額110,002千円、法人税等の支払額
89,522千円により資金が減少したことによるものであります。

 

「~円までこの銘柄はあがるよ」という風説の流布は信じるなかれ

 ネットで3400円まで上がるからというなんの根拠もない風説を信じて投資判断をしようとしている段階で論外である。このあたりをすべて指摘してメールに返信したところ、彼からの返事はまだない。いじけているのだろう。

 

そういう私はどうしたかといえば、ええ、申し込みましたとも。

 

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続編の記事ができました。もしよかったら御覧ください。

www.norick-matsumoto.com