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デス・マーチしているSEマネージャへ、極限状態でのマネジメントを自衛隊に見た

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www.nikkei.com

 

災害が起こると自衛隊が派遣される。災害中の救助活動は危険が伴い、時には大雨の中、カンカン照りの中いつ終わるともしれない救助活動を続けなければならない。そんな極限状態のマネジメントとはどういうものか。IT業界でデス・マーチに苦しむシステムエンジニアやマネージャへのヒントがあった。

 

猛暑の救助活動、疲労が蓄積していくメンバーへの心配り

2018年7月6日、西日本豪雨災害が発生。200名以上の死者が出た土砂崩れ災害。いまでも岡山から広島に向かう時に新幹線の車窓から山の方を見ているとこの時の爪痕が残っている。北海道で訓練中だった広島の部隊はいそいで広島に戻り救助に参加した。

 

連日35度を超える猛暑の中続く救助活動は次第に隊員たちの体力を奪っていく。普段は60分活動して休憩するところ、過酷な状況のため10分ほって10分休む。日ごろ厳しい訓練をしている自衛隊員ですらそれほど体力の消耗には気を使っている。

 

翻って我々IT業界ではデスマーチとなれば遮二無二に働いてばかりだ。何人か倒れる人がいる。その人達を乗り越えて更にプロジェクトは続く。本当だったら1時間働いたら強制的に10分間休憩するというぐらいのことをしないといけないのではないだろうか。会社員にとって明確な休憩時間は昼休みぐらいしか無いのがほとんどだと思うが、デスマーチとなり、100時間近い残業を強いるようなプロジェクトではメンバーの体調を一番に気にかけるべきではないか。進捗も気にしなければいけないのはわかるが、自衛隊の隊長やベテラン隊員達のメンバーへの気遣いを見ていて感じた。

 

今まで自分だって遅れを取り戻すことにばかり気が向かってメンバーひとりひとりの体調を第一に考えたことがなかったのでこれは自分への戒めでもある。

 

スコープを絞り込む

7月16日に1人、翌17日にもう1人が遺体で見つかった。だがあと1人がみつからない。それなら捜索範囲を広げたいところだが、隊員たちの体力の消耗は激しい。隊長は冷静に情報を分析して

 

ここに違いない!

 

と絶対の自信を見せ隊員達を鼓舞したそうだ。下手に捜索範囲を広げれば隊員の体力は更に消耗してしまうし、自分たちが探している場所はここであっているのか?違う場所なんじゃないか?と疑心暗鬼に思ったことであろう。

 

実は隊長本人は違うかもしれないという不安があったと吐露している。しかし、そんな不安な態度を見せないのがリーダーのリーダーたる所以。リーダーが不安げな顔をしてればメンバーも不安になってくる。

 

翻って我々IT業界のデスマーチはどうか?デスマーチをうまく乗り切った優秀なPMはやはりスコープを絞り込むことを心がけていたように思う。最後の最後になってユーザーからあんな機能が必要だとかここが思っていた内容と違うとか。

 

そんな枝葉のことは後にしようじゃないですかと相手のトップに直談判して、今やっている作業を少しでも少なくしようとして動いてくれる先輩は非常に頼もしかった。その人のおかげでデスマーチプロジェクトを乗り切ることが出来たのだと思う。

そんな優秀な人ばかりでないからデスマーチプロジェクトを乗り切れないこともあったのだが。

 

口で語るな!背中で語れ!

つらい状況が続く時、自衛隊では部下たちへの声がけを何より大切にするそうだ。顔色をみて「大丈夫か?」と声をかける。御遺体を見てショックを受けている隊員に「どうだ?」と声をかけ励ます。

IT業界はコンピュータを使った仕事だからどうしてもパソコンに向かってやる仕事が多い。しかし我々だって人間だ。デスマーチかどうかにかかわらずメンバーの様子を何気なく見たり、声をかけたり普段から彼ら、彼女らの仕事ぶりをマネージャなら見るべきだろう。

そしてア~したほうが良いとか何故こうやらないんだとかあれこれ言う前に自分が率先して動き部下に背中で語れということである。はっきり言って若い部下の方が体力があったり最新の技術わかっていたりすることがある。でも理論を振りかざす事しかしないやつに誰がついていくのだろうか。

 

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先任上級曹長を務めていた原田直人さん、52歳

阪神大震災を始め、様々な災害派遣を経験した原田直人さんは自ら率先して動く事をモットーに若い隊員について来てほしいと背中で語ることを大事にしているそうだ。顔つきを見ればわかる。これぞ日本男児!兄貴って顔つきである。私もこのような事を胸を張って言える50代になりたい!

 

若手を現場に連れて行け

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錦織里香さん

東日本大震災の時に自衛隊が活躍するのをみて、自分も人を助けたいと思い入隊した錦織さん。我が岡山県出身である。西日本豪雨で出動した時に被災者の方からお礼をいわれ、自分の方こそもっと頑張らなくてはと思ったそうだ。

 

IT業界であいつはまだ現場に連れて行くには早いとかいう事をたまに耳にするのだが、私は若手をどんどん現場に連れていけば良いのではないかと思う。どんなふうに自分が作ったシステムが使われているのか。先輩たちがどんなふうにお客様と話をしているのか?お客様だってシステム屋に若い者が来れば、お!新人さんかな?と声をかけてくれる人もいる。我々のような同じ会社の先輩が色々言って聞かせるよりもよっぽど良い経験になるのではと思うのだ。

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